土地家屋調査士と司法書士の違いとは?登記業務の専門家を徹底比較!

土地家屋調査士と司法書士の違いとは?登記業務の専門家を徹底比較!

不動産に関わる登記手続きといえば、「土地家屋調査士」と「司法書士」。
この2つの資格、実際にはどのように役割が違うのか、正しく理解できていますか?
登記の場面では、どちらか一方、あるいは両方に依頼が必要になるケースもあります。

本記事では、それぞれの役割や業務の違い、具体的に「どんなときに誰に依頼すべきか」について、わかりやすく解説します。

1.土地家屋調査士と司法書士の基本的な違いとは?

最大の違いは、「どんな登記を扱うか」です。

土地家屋調査士:建物や土地の物理的な情報を登記(=表題登記など)
司法書士:不動産の権利を登記(=権利登記)

たとえば、新築住宅の場合、
建物が完成したことを登記簿に記録 → 土地家屋調査士の仕事
その建物の所有権を誰が持つかを記録 → 司法書士の仕事

このように、登記手続きは内容に応じて専門家が異なります。

 

2.主な登記業務の内容

①土地家屋調査士の主な業務

□建物表題登記(新築した建物の登記)
□地目変更登記(農地から宅地など)
□建物滅失登記(建物解体時の登記)
□土地分筆登記(一筆の土地を複数に分ける)
□土地地積更正登記(実測と登記面積の差を修正)

②司法書士の主な業務

□所有権移転登記(売買・相続など)
□抵当権設定登記(住宅ローンなど)
□所有権保存登記(新築建物の初回登記)

 

3.登記の流れと相談のタイミング【事例別】

①新築住宅を建てた場合

建物完成 → 表題登記を土地家屋調査士へ依頼
続いて保存登記 → 所有者の権利を登記、司法書士へ依頼

②土地を売買する場合

売買契約締結後 → 所有権移転登記を司法書士へ依頼

③相続が発生した場合

相続登記 → 原則として司法書士が担当
境界の確認が必要な場合 → 測量や境界確定は土地家屋調査士が対応

 

4.よくある誤解と注意点

 

誤解1:登記はすべて司法書士が担当する?
→ 表題登記や境界確認は土地家屋調査士の専門です。

誤解2:建物を壊せばすぐ土地を売れる?
→ 建物滅失登記が必要。土地家屋調査士へ依頼しましょう。

誤解3:不動産会社が全部やってくれる?
→ 実際には、本人確認・測量立会・書類確認など、依頼者の対応が必要な場面もあります。

 

5.どちらに相談すればいい?判断のポイント

 

物理的な情報(面積・構造・境界など)→ 土地家屋調査士

法的な権利関係(売買・相続・名義変更など)→ 司法書士

迷ったときは、まず土地家屋調査士に相談すると、最適な流れをご案内できます。

 

6.よくある質問(FAQ)

 

Q. 両方に依頼が必要なのはどんなとき?
→ 新築建物の登記は、表題登記と保存登記の両方が必要なため、両資格者への依頼が必要です。

Q. 土地を分けたいときは?
→ 分筆登記は土地家屋調査士の業務です。分けた後に所有者の変更がある場合は、司法書士にも依頼します。

Q. 相続登記だけなら司法書士でいい?
→ 基本的には司法書士ですが、土地の境界が不明な場合などは土地家屋調査士の立会や測量が必要になることもあります。

 

7.まとめ

土地家屋調査士と司法書士は、どちらも「登記のプロフェッショナル」。

ただし、担当する業務の範囲は明確に分かれています。

境界や建物の構造など 物理的情報の登記 → 土地家屋調査士
所有権や相続など 法的権利の登記 → 司法書士

登記をスムーズに進めるには、それぞれの専門性を理解し、適切に依頼することが大切です。
本記事が、登記に関する疑問解消に少しでもお役に立てば幸いです。

 

土地家屋調査士法人 BASE ONE(旧 ハヤシ登記測量事務所)
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